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東大阪プロジェクトは「人とまちと医療の心地よい関係」をつくりたいと願っています。「わざわざ出向くのではなく、そこに自然にある感じ」が理想像であり、メンバーそれぞれが持つ「強み」を活かすことで、気軽に相談できる 『誰もが主役の街』を目指します。そのために行っている活動をご紹介します。


1. エンドオブライフ・ケア研修

エンドオブライフ、人生の最終段階を地域全体でケアするために、まさに最終段階を迎えられた方への対応をどのようにすると良いかを中心に学べます。

たとえば、患者さんのお話を反復する、あえて沈黙を作り患者さんの話をお聞きする、問いかける方法などを実践しながら学んでいます。

医療・看護職に加えて介護職も含めたすべての職種の方が参加いただける研修で、これまで20回以上も開催してきました。

3ヶ月に1回は200名程度が参加できる大規模研修会を開催し、講演や事例検討を行ってきました。また毎月1回は、ELC東大阪(エンドオブライフケア協会)として20名程度に向けた研修会も開催しています。

2. 縁起でもない話をしよう会
(ACP=アドバンス・ケア・プランニング)

「縁起でもない話をしよう会」とは、医療や福祉に関わる方々と地元の人々が参加する地域交流イベントで、鹿児島の妙行寺さんが発案されました。

普段はあえて口には出さない「縁起でもない話」をみんなで語り合い、これからの人生をいかに生ききるかを考えるきっかけ作りの一つとして、東大阪プロジェクトでも継続的に開催しています。

オンラインで講演を聞き、後半はオンライン会議中に仮想的な個室に分かれ少人数のグループで、実際に「縁起でもない話」をしていただきます。通算の開催は30回を超え、毎回50~100名程度の方に参加いただいています。

3. いのちの授業

いのちの授業とは、「折れない心を育てるいのちの授業」プロジェクトのもと、学校に限らず様々な場面で学べるように、主に小、中学生を対象に実施するものです。

エンドオブライフ・ケア協会認定講師が複数名プロジェクトに参加しており、同講師による授業を行っています。

4. 相談しあえる絆をつくる「まちカフェ」

「まちカフェ@東大阪プロジェクト」は、医療・介護・福祉の関係者だけでなく、地域の暮らしを支える皆さまにお集まりいただくトークカフェイベントです。

2023年2月から各地で10回以上開催し、懇親会での意見交換、お悩み相談、名刺交換など自由なお話しを通じて、オンラインだけでなくリアルでも顔の見える関係を築いてきました。

現在、実施場所を拡大中です。できるだけ早く東大阪全体で「まちカフェ」が展開できればと考えています。

5. まちの保健室
(一般市民の皆さまが対象)

「まちカフェ」とは対照的に、一般市民の皆さまを対象とした絆づくりのプロジェクトが「まちの保健室@東大阪プロジェクト」です。

まちの保健室は、さまざまな不安や悩みを看護職に気軽に相談できる場所です。

  • 病院へ行くほどではないけれど、最近ちょっと気になることがある
  • 学校や家庭のことで、ひとりで悩んでいることがある
  • 家での療養生活のことでアドバイスがほしい

学校の保健室が、生徒の相談や癒しの場でもあるように、さまざまな不安や悩みを看護職に気軽に相談できる場所を作っています。

また、こころとからだの健康相談だけでなく、健康情報の提供や健康学習の支援、そしてコミュニケーションの場やネットワークづくりの場としてもご利用いただけます。専門的な知識をもった看護職が、あなたの身になって、適切なアドバイスや手助けを行います。

こどもからお年寄りまで、誰もがより健やかに生きるために、人と人がふれあい、より豊かな人生を楽しめるように。

(出典:大阪府看護協会

東大阪プロジェクトでも「自然とそこにある医療」の体現を目指しています。東大阪のまちの保健室には、看護師に加えて、医師・歯科医師、薬剤師、栄養士、司法書士、税理士、社会福祉士など、あらゆる暮らしを支える専門家たちと気軽に相談できる場所です。

不安や悩みは身体のことだけではありません。住まいや財産、ペットや人間関係、ご自身な亡くなったあとへの心配などを多面的にサポートしたいと願っています。

6. グリーフケア がん患者遺族サロン

がんによって大切な方を亡くされた経験を持つ方は多くいらっしゃいます。

遺族会や、遺族サロンは全国各地で同じ悲しみを分かち合い、心に受けた傷を和らげることを目的として全国各地に設置されています。

厚生労働省も、喪失や悲しみに直面している方々が適切な支援を受けられるよう、心理的なカウンセリングやサポートグループの重要性を認識し、ご遺族などへの支援に関するガイドラインや情報を提供しています。

東大阪でも悲しみを吐露できる場所、共有できる場所を「いばしょ」としてつくりたいと思い、がん遺族サロンの準備を進めています。

「いばしょ」づくりに向けて今後も新プロジェクトが続々

昔は「地域みんなが顔見知り」で、コミュニティが自然と形成され、互いに支えあって暮らしていたなどと言われます。

しかし時代が変わっても、人間は同じ。現代にも「黄昏られる場所」「ぼんやりと自分と向き合える場所」「こころが落ち着く場所」が必要だと、私たちは考えます。

人が安心して生きていくために「ここにいるだけでいいよ」と言ってもらえる「居場所」を多くの人に提供したいと思います。

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