先日、横浜で開催された『医療デザインサミット2024』で登壇する機会をいただきました。私たち、東大阪プロジェクトの活動を支援してくれる日本医療デザインセンターの主催で、これまでも毎年講演しています。
これまでは、東大阪プロジェクトの活動を紹介し、理解者やファンを広げていくことがメインテーマでしたが、今回の目的は、ずばり「東大阪プロジェクトを大爆発させる(バズる)」ためのヒントをもらうことです。
「地域医療デザインの実践者たち」
私たちが発表した枠は、午後1時から2時半までのPresentation + Brainstorming「地域医療デザインの実践者たち」です。
神奈川県相模原市、広瀬病院の廣瀬 憲一(けんちゃん)理事長と千葉県船橋市の弘仁会 板倉病院、梶原 崇弘理事長が一緒です。
まず、冒頭の10分間で東大阪プロジェクトの活動について、自己紹介もかねてプレゼンをしました。続いて、お二方からも各施設の紹介があります。
つづいてブレーンストーミング
3団体の発表の後に、医療従事者だけでなく、多種多様なお仕事をされている柔軟な頭をお持ちの参加者の皆さんとともにブレーンストーミング(通称ブレスト)を行いました。
今回のブレストは高速ブレストで、そのポイントは次のとおりです。
1. アイデアの数が勝負!
意見・説明・質問は不要で、テンポが大事。とにかくアイデアの数を競うスタイルです。
2. ぶっ飛びOK!
つい、私たちは「そんなことできっこない」と考えて、発想にフタをしてしまいがち。
でも、実現可能性は考えないで「ぶっ飛ぶ」と、思いもよらぬアイデアを着想するものです。
3. 乗っかりOK!
仲間のアイデアに乗っかる
そして、発表のお作法は、この2つだけ。
1. 出たアイデアはもれなく記録
2. アイデアの中から一つだけを選んで発表
私たちのチームは12名が参画しました
12名の中には、気心の知れた東大阪プロジェクトコアメンバーも一緒にいます。
全部で湧き出たアイデアは…
…
…
…
54個!!
どんなアイデアが出たかといえば……
「エンゼルケア・メイクテクニック選手権大会」
「花園ラグビー場で試合のハーフタイムでパフォーマンス」
「生前葬フェスティバル」
「テーマソング」
「本当に火薬を使って大爆発フェス」
「死装束コンテスト」
「エンディングスタジアムで集団葬式」
「(ソフト老害にちなんで)こんな老人にはなりたくないコンテスト」
「看取りアージ(緑(まだまだ)・黄(もうすぐ)・赤(今すぐ))」
「キッチン霊柩車でたられば炒め、けど・から定食を提供する」
「死ぬ間際の最後の一言を大声で」
「ACP屋台」
などです。
そして、私たちのチームが選んだ1つは「1万人での入棺体験」でした。
男性目線では、そもそも気軽にイベントには参加しにくい。きっかけとなるのは、役割や生産性、貢献価値です。
だから、棺桶をDIYで作ることを思いつきました。自分だけでなく、パートナーや仲間のために棺桶を作るというプランです。もちろん、女性のDIYも大歓迎!
おっ!
気づけば、さらに想像が膨らんでいきます。
駅前芝生広場で、「白装束のコンテスト」を開催し、「エンゼルメイクコンテスト」でメイクを施してもらい、「入棺体験」し、「最後の一言」で蓋を閉じる。
周りには「ACP屋台」があって、「たられば炒め」「けど・から定食」が提供されている。
東大阪プロジェクトの「テーマソング」がBGMとして流れる。
…
…
…間違いなくバズるでしょう。そして、もちろん炎上もするでしょう(笑)
恐るべしブレーンストーミング、恐るべし医療デザイン
こうしたアイデアによって、東大阪プロジェクトが炎上するのではなく、大爆発する姿を目指して。これから仲間たちと磨きをかけていきます!
ふと、気がついたのは、ブレーンストーミングの効果です。真剣だけれど、変なアイデアを出していたはずが、考えを生み出した12名の皆さんと一体化できました。さらに、その皆さんがすでに応援してくれているのです。
ブレーンストーミング、恐るべしと言わざるを得ません。
進路に悩んでいるコアメンバーの皆さんにも使える手法だと思いました。自分が何ができるのか、何がしたいのか、一度思考の制限をすべて取っ払って、全力で考えてみても面白いかも。
年末または年始に、東大阪プロジェクトのイベントとして開催したいな、と思いました。
これぞ医療デザインサミットだからこその着地点。既存の概念に捉われない大胆な考えを思いつけるようになったのは、医療×デザインに出会ったからだと思います。
来年には「日本医療デザイン学会」に進化するとのことで、これまた楽しみです。早速、日本医療デザイン学会と東大阪プロジェクトのシナジーを生み出す、ステキな仕掛けも思いつきましたよ!
詳細は、また改めて。