エンドオブライフ・ケア

第17回・第18回ELC東大阪学習会(オンライン)を開催しました。

東大阪プロジェクトでは定期的に研修会を開催しています。
この研修会の特徴は「職種を問わず誰でも参加ができること」。
特にエンドオブライフ・ケア研修で様々な職種の方とご一緒できることは、その職種のことも知ることができ、貴重な経験になります。

また、ELC東大阪学習会のもうひとつの目的として講師の育成があります。
これは、一部の医療職だけでなく、関わるすべての人ができる援助を大切にしている東大阪プロジェクトが、重きを置いていることでもあります。

第17回・第18回ELC東大阪学習会(オンライン)では、元MR(医薬情報担当者:Medical Representative)で、現在は独立型社会福祉士である田中宏幸さん(ELC認定ファシリテーター)に2回に渡り講師を務めていただきました。

テーマは、
第17回が、多職種で行うエンドオブライフ・ケア研修~反復・沈黙~
第18回が、多職種で行うエンドオブライフ・ケア研修~問いかけ~
参加者は各回ともに20名。全国各地から参加いただくことができました。

人生の終焉を思い通りの場所で過ごせるような社会とするための調整役が必要だと切実に感じ、社会福祉士に転職した田中さんの想いを語られたあと、
社会福祉士がさまざまな社会的困難に直面している人々の支援を行い、幅広い領域で活動をされていること、
社会福祉士は、相談支援、社会資源へのつなぎなどにより、ご本人の意思決定支援を行っていることなど、
医療職とは少し違った、社会福祉士の視点から、死を前にして解決できない困難を抱えた患者さま、ご家族さまとの向き合い方をご講義いただきました。

多職種連携での対応から1対1の対応まで、誰にでもできる具体的な対人援助法を事例やロールプレイを通じて学びました。
アンケート結果からもロールプレイで得られる学びの多さを感じています。
繰り返し参加してくださっている方と新しい方が参加してくださっている方とバランス良く、Facebookで告知するとすぐに満席になるのが悩みの種です。
(第19回、第20回も既に満席です、申し訳ありません)



※クリックするとPDFをご覧いただけます。


※クリックするとPDFをご覧いただけます。

学習会終了後、以下のようなコメントをいただきました。

・初めての講義とは思えない、落ち着いた心地よく深みのある言葉であっという間の90分でした。
・反復は単なるおうむ返しではないとわかった。講義で学んだときはただ繰り返すと患者にとってはバカにされているように感じるのではないかと思っていたが、実際自分が患者役をしてみて分かろうとしてくれていると理解できた。
・問いかけるには信頼関係が構築されていることが大前提。そのために必要なのが、反復と沈黙。自分が知りたいことを聞くのではなく、相手の想いを明確化し、本人が気づかなかった支えを意識化する。何度、参加しても学ぶべきことは非常に多い。
・沈黙がなぜ必要なのか、よくわかりました。でも、現場では励ましたくなったり沈黙が待てない時があったりして、問いかけにまでいけない場面もあります。そのためにもロールプレイをすることがとても価値ある経験だとわかります。今回は聞くだけの形で参加させてもらったのですが、他の方のロールプレイを見るだけでも学びは多く毎回違う気づきがあります。是非、次回は体調を整えてまた参加したいと思います。
・今までELCの援助的コミュニケーションについて医療職、特に医師・看護師が実施するものにしか参加してこなかったため、新鮮でした。本題前の入りに関しても、自分の職種のコミュニケーションの課題を盛り込んでいたので、興味が持てました。
・傾聴共感だけでなく反復沈黙、実際にやると難しく感じました。訪問看護で在宅がん総合診療の訪問もしており限られた時間で必要なケアをしつつ、集中して聴く、という技術力も必要になりそうです。日々、実践していきます。講義前、緊張された田中先生に、皆さんが優しく声かけておられるのを拝見し、良好な関係性が伺え、こちらもリラックスした気持ちで受講できました。数人に別れて学ぶことは初めてだったので、ZOOMの機能のメリットも学ぶこともできました。
・ロールプレイは、講義だけよりも成長を感じられます。 私の感想に同調いただくコメントを代表から聞いたとき、苦しみをわかってもらえる喜び実感いたしました。

また、下記のような建設的なご意見もいただけました。

・社会福祉の方がどのような活動をしているのか、わかりやすかったです。症例に専門用語が多かったので、医療者以外の方でもわかりやすい言葉に変えると、より良くなると思いました。ありがとうございました。
・反復沈黙の事例をいつも病気の患者、人生の最終段階の人の設定の事が多いが、援助的コミュニケーションはどの場面、どの関係性においても必要な技術なので、事例を全く違うものにしても面白いのではないかと思う。例えば、子育てで悩んでいるママ設定で、ただただ、聴ける人になれるのか?とか、仕事がうまくいかなくて悩んでいる新人設定で上司として聴ける人になれるのか?とか。するとリアルに明日からではなく、この後からでも使える学習会になるのではないかな?と考えたりします。

ご参加いただいた方、協力してくれたスタッフ、みなさま本当にありがとうございます。
明日からの実践につながるリアルな研修となるよう、今後も工夫を重ね、より充実した学習会の開催を目指してまいります。
今後も、多くの方のご参加をお待ちしています。

今後の講演会・研修会・学習会

【排泄ケア緩和ケア講演会(東大阪PJ)・EAファーマ主催】
お申し込み:https://88auto.biz/higashiosaka/registp/entryform8.htm

日時:令和3年11月13日(土)18:00~20:00(17:45開場)
定員:オンライン 500名
対象:医療や介護に関わる職種であればどなたさまでも(地域制限はありません)
話題提供:排泄・緩和ケア
・18時05分~19時00分
「ひとりひとりに合わせた排泄ケア〜コンチネンスケア〜」
日本コンチネンスケア協会 名誉会長 西村かおる先生
・19時00分~19時50分
「ちょっぴりホットな緩和ケア〜あなたの大切にしている尊厳は何ですか?」
かわべクリニック 看護師 川邉綾香先生

※クリックすると拡大表示されます。

【皮膚ケア緩和ケア講演会2(東大阪PJ)・マルホ主催】
お申し込み:https://88auto.biz/higashiosaka/touroku/entryform4.htm

お待たせしました!
5月に開催しました皮膚ケア緩和ケア講演会。
好評につき、第2弾を企画しました!

日時:令和3年12月18日(土)18:00~20:00
定員:オンライン 500名
対象:どなたさまでも(地域制限はありません)
話題提供:皮膚ケア・緩和ケア
・18時05分~19時00分
皮膚科医が伝えたい!ちょこっと残念な褥瘡ケア おかわり
札幌皮膚科クリニック 院長 安部正敏 先生
・19時00分~19時50分
訪問看護師が伝えたい!ちょこっとホットな緩和ケア more
かわべクリニック 看護師 川邉綾香

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