人生会議

「人生会議」について老人クラブとふれあい喫茶で講演しました

今回紹介する2つの講演のご依頼をいただいたのは、東大阪市社会福祉協議会(COW)を通して、そして「まちの保健室」の参加者さんからでした。東大阪プロジェクトで定期的に開催しているイベントの輪が広がっていることを肌で感じた瞬間です。

「明日からでも実践できる内容」との希望

ご依頼をいただいた下小阪楽寿クラブ・辻本さん、高井田西楽友会連合会・河野さんは、2団体ともに東大阪の地域を支える大切な老人クラブに所属する方たちです。

講演会というのはどうしても「良い話を聞いたなぁ」で終わりがちです。東大阪プロジェクトの理念を唱えるだけでなく、本当の意味で顔の見える関係を実践していくうえでも、いつもに増して力が入ります

おふたりからのご要望を受けて「明日から少しでも大切な人に自分の想いを伝えられる、活かせる話」となることをお約束しました。

講演テーマは「人生会議~大切な人に自分の思いを伝えませんか~」

私たちは「人生会議〜大切な人に自分の思いを伝えませんか〜」として講演テーマに決めました。これまでも、多くの方たちに人生会議の大切さと実践する方法をお伝えしてきました。

お伝えしたいことはたくさんありますが、結局は地域の方々がおだやかで、自分の願う形で生活し続けるための第一歩が、思いを言葉にすること、そして大切な人たちにシェアすることだと思うからです。

そのために最もシンプルで効果的な方法が、人生会議の実践だと私たちは考えています。

とはいえ、いつでもできそうだから、いつかやる。無理やりに実行するものでもない。そうして月日は何気なく流れてしまいます。

下小阪楽寿クラブでの講演風景

下小阪楽寿クラブでの講演風景

高井田西楽友会連合会での講演

高井田西楽友会連合会での講演

私たちが伝えたかったメッセージ

今年の新年は、早々に予想だにしない出来事が襲いました。

令和6年能登半島地震です。お正月をのんびりと、おひとりでもしくは家族とご一緒に過ごされていたかたも多かったかと思います。

そんなありふれた日常に降りかかった天災。まず被災され亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

人生は予測不可能であり、いつ何が起こるか分からない不確かなものです。
そうした中で、「大切な人に自分の思いを伝える」こと、改めて、人生会議(ACP)の重要性を感じ、言葉だけで終わらせず、しっかりと実践していただけるように導いていかねばならないと痛感しました。

今年度も
「病気になったから」
「人生の最終段階に差し掛かったから」
「将来が不安だから」
というきっかけではなく「いま、この瞬間を大切にして生きる」ことを意識していただけるように、そして、大切なひとに自分の思いを伝えてもらえるように、講演させていただきます。

講演当日の様子は、動画でご覧いただけます。資料(PDF)も公開しておりますので、あわせてぜひご覧ください。

↑こちらが動画の前半部分です。

そして後半部分の動画はこちら。

以下で講演に使用した資料(PDF)の閲覧およびダウンロードも可能です。よろしければ講演内容の確認にお役立てください。

まとめと決意

令和4年度に厚生労働省の調べによると、一般市民の人生会議の認知度について5年前と大きな変化はありませんでした。

  • 「よく知っている」と回答した者の割合は5.9%(平成29年度:3.3%)
  • 「聞いたことはあるがよく知らない」と回答した者の割合は21.5% (同:19.2%)
  • 「知らない」と回答した者の割合は 72.1%(同:75.5%)

以上のような結果でした。一般市民に、人生会議が広まってきたとは言い難い状況です。

人生会議の存在を「知らない」方が、実行できるはずもありません。まず私たちも、なんとか知名度の向上を図り続けなければならないというのが、ひとつめの壁です。

アドバンスケアプランニングの浸透度に関する調査結果(厚生労働省)

そして次のステップとして、知ってはいるけれど「入院したときの話なんて、縁起でもない!」と思う方たちに理解を深めていただくこと。

「縁起でもないからイヤ!」という反応は、とても理解できます。

さらに言えば「ワシにこのような前もっての話し合いは必要ない! 自分が何を大切にしているのか、どのような人生を歩みたいか、うちの(妻・夫ほか家族)なら言わなくてもわかっている!」
…と思われる方もおられるかもしれません。

これまでは縁起でもない話って、縁起でもないときにしかできなかったんです! 「縁起でもない」というバリアを使うと、そこで話を遮断できました。遮断されたほうは、ますます話をもちかけるのは難しくなります。

そんな風潮を本気で変えたいのです。

だからこそ、身近なことをテーマにして、気軽に人生会議・縁起でもない話ができるようにしたい。そのことが何年先か、ひとりでも多くの方がおだやかに最後の時間を過ごすことにつながると思うからです。

今年も多くの場所でお話ししていきます。

そして、ご入用があれば、いつでもどこでもお話しさせていただきますので、私どもまでご相談ください!

お問い合わせフォームは「かわべクリニック」ホームページにも設置しています。

【今週の東大阪プロジェクト】

東大阪プロジェクトの活動の一部をご紹介させていただきます

\ぜひご参加くださいリアルでも顔の見える関係を築きませんか?/

【申し込み】

参加を申し込む

暮らしを支える皆さま(医療・介護・福祉に限らず)が集うトークカフェイベントです。懇親会もあり、意見交換、お悩み相談、名刺交換など自由にお話しいただけます。

スタッフも利用者もそのご家族も上司も部下も家族も何もかも、人間関係で大切なことは実は同じ。「利用者だから」で行動を変えるのではなく、誰であっても大切なことを意識する。そうすることで管理者として離職率を下げるだけでなく、仕事やプライベートでの人間関係も楽になる。

そんなちょっとしたコツをお伝えします。

介護エンターテイナー(石田竜生さん)の『笑いの体操』もあるよ! 

話題提供:ダメダメ施設長が退職者ゼロの施設長へ〜施設で学んだ人間関係で1番大切なこと〜
ポジティブハッピーランド代表(株)リープス顧問 森崎のりまさ さん

日時:令和6年6月8日(土)18:30~20:00(途中参加退席可。お早めの来場をお願いいたします)

場所:デイサービスゆめふる長田 東大阪市長田東1-2-34(コインパーキングあり・有料)
大阪メトロ・近鉄けいはんな線「長田」駅徒歩1分

定員:40名程度
対象:どなたさまでも(職種は問いません)
会費:2000円(コーヒー+スパイスカレー(ミニサイズ))
   ・バターチキンカレー(カームスペース・週末のみ営業の名店)

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