東大阪プロジェクト事務局のいんちょ(院長)こと川邉正和です。
6月28日に開催した「越境ブレスト@東大阪プロジェクト(愛称:ひがプロコン)」では、泉北、泉南、八尾の3つの地域の想いを共有し、アイデアを募り、仲間を醸成しました。この越境ブレストは「応援の力」で、まちと人が動き出すことをテーマに、カトリック布施教会で開催され、各地域からのチャレンジャーをブレインストーミングによって全力で応援するという、私たちにとっても新しい挑戦でした。
これらの地域が東大阪プロジェクトの兄弟ような存在となり、地域に根差していくことは間違いありません。
組織づくりの鍵:コミュニティ・オーガナイジング
組織づくりには難しさがあります。中心人物が想いを持っているだけではダメで、どのように伝えるのか。そして、その想いをどのように共有し、次に繋げていくのか。
この1つの答えがコミュニティ・オーガナイジングです。(ブログ「東大阪プロジェクトが「次」のステージへ進むために」でもご紹介しています。あわせてお読みください)
「仕方がない」ではなく「自分もなにかできるかもしれない」、「仲間となら一緒にできるかもしれない」そんな変化を求めて、東大阪を含めた4つの地域の仲間が、コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップに参加しました。
参加者の仲間から届いたとれたての想いを4回に分けてご報告させていただきます。
まずは、クレドに賛同し、コアメンバーとして参画してくれている浪花の変態こと喜田剛史さんからのメッセージです。
「浪花の変態」喜田剛史さんからのメッセージ
コミュニティ・オーガナイジング(以下CO)は、東大阪プロジェクトに関わる中で何度も触れさせていただき、大変興味が湧いていました。

私自身、勤務先で言いたいことがあっても本当の想いを表現できずにいる現実に直面していました。職員同士がフラットな関係性の中で、安心して想いを表現できるチームを作りたい。そんな願いを胸に、変革に向けた動きを起こし始めたものの、まだ孤軍奮闘している状況でした。そんな時にいんちょから「仲間を増やすにあたってオススメ」とお誘いを受け、予定を空けて躊躇することなく受講を申し込みました。
参加を通して何が変わったのか
一言でいえば、より一層、行動を起こしていきたい気持ちが強くなったと感じています。
2日間のワークショップを通じて、普段の何気ない当たり前にしている行動を言語化し、深く意識を向けることで、自分が心の底から思っていることの正体が見えてきました。それは、これまでの様々な経験の積み重ねから作られてきたものだと気づき、改めて自分を見つめ直すことができました。

これからは、良いことも悪いことも大切にしながら人生を振り返り、価値観がどう構築されてきたのかを追求したいです。価値観についての考察を深めると、今がもっと楽しく感じられ、いつでも「現在が人生で一番楽しい時」と思えるようになるのでしょう。
良い状態の時はもちろん、目の前に立ちはだかる理不尽や諦めなどの困難に立ち向かう時にも、ワクワクできる感覚を大切にしたい。それを乗り越える喜びはもちろん、乗り越えていく過程も楽しめることを周囲に伝え、価値観を共有しながら一人でも多くの人が自分の人生を楽しめるようになればいいなと思います。一緒に困難に立ち向かって楽しみたい!そんな風に考えられるようになりました。
2日間のワークショップを通じて、参加者のみなさんの価値観もシェアしていただき、自分に置き換えて考えることで、これからの活動に向けてたくさんの勇気をいただくことができました。
勤務先の変革を進めるには、まず同志を増やすことが重要です。そして同志と共により良い居場所を作っていくには、お互いの価値観の共有が必要です。今回のワークショップで、この価値観を共有する重要性を同志に理解してもらう戦略の糸口を掴むことができたので、早速実行に移していきます。

東大阪プロジェクトへの想い
私の拠点は大阪市住之江区です。それでも東大阪プロジェクトに惹かれたのは、クレドに感動したからです。「出会うことで人が動き出し、共に未来を変える」や「地域包括ケアシステム」と言わなくても当たり前になり、言葉自体がなくなる社会にしたいという理念に心から共感しました。

この素晴らしい活動に、ただ感動するだけでは意味がないので「感即動」(※感じたことをすぐに行動に移すこと)の精神で、職場に限らず地元の住之江区でもなにかムーブメントを起こしたいと思わせてもらえました。
東大阪プロジェクトの輪がたくさん拡がりますように、私たちの地域でもその輪を繋いでいきたいです。
東大阪プロジェクトとの出会いはまさしく、森信三氏の言葉である「一瞬早からず、一瞬遅からず。必要な人には必要な時に必ず会える」そのものであると言えます。
たくさんの学びをいただく一方であるので、これからは私自身の資源も還元させてもらえるように精進しますので、大好きな東大阪プロジェクトの仲間として今後も居座らせていただきたいです。
介護老人保健施設 雅秀苑・理学療法士 喜田 剛史(浪速の変態)
まとめ
浪花の変態こと喜田さんには、Public narrative(パブリック・ナラティブ)についての感想をいただきました。これは、自分や同志が大切にしている価値観を物語を語ることで、心が通じ合い共に行動することを呼び掛けるコミュニケーションオーガナイジングの手法です。
今回の感想を読んだ皆さんが「自分にも変えられる!」と感じ、共により良い社会を作っていけたなら嬉しい限りです。
越境ブレストから生まれた新たなつながりとコミュニティ・オーガナイジングの学びが、確実に地域に変化をもたらしています。喜田さんのように、「感即動」の精神で行動を起こす仲間が増えることで、東大阪プロジェクトは次のステージへと進んでいくのだと確信しています。
次回の感想もお楽しみに!