東大阪プロジェクトでは「折れない心を育てる いのちの授業」を東大阪市とともに市内の小中学校で展開していきます。2025年度には16名の認定講師養成を目指し、9月21日に12名が講師トレーニングを受講しました。今回は、地域包括支援センター職員として地域の子どもたちと関わり続けてきた山田美代子さんの受講レポートをお届けします。

久保田 千代美先生との再会
私は久保田千代美先生の講義で「折れない心を育てるいのちの授業」を受講しました。9月21日(日)のことです。久保田先生は、東大阪市地域包括支援センターのケアマネジャー研修で来ていただいたこともあり、また小澤竹俊先生の講演時などで何度かお話を伺っており、今回も優しく分かりやすい説明を聞くことができました。
子どもたちの変化を感じて
私が地域包括支援センターの職員として平成23年から、地域の小中学校での認知症キッズサポーター養成講座や毎月の子ども食堂の開催に携わってきました。その中で少しずつ子どもたちの様子が変わってきていると感じ、何か私にもできることはないかと思っていました。
これまで何度か小澤竹俊先生に直接講義を聴かせていただいたり、川邉正和先生や綾香さんご夫妻、緩和ケア認定講師の山本直美さんにもACPの話を聴かせてもらっています。しかし、私がただちに先生方のように話せるはずもありません。講師研修を経ると実際に自分自身が子どもたちに直接話をすることになると実感し、トークスクリプトがあるとはいえ、大切なことを伝えるためには、しっかり練習し理解しなければ難しいと感じてもいました。

3分模擬授業で感じた不安と手応え
研修時には3分模擬授業を実施しましたが、一人ひとり個性があり、わずか3分の中にも出てくる違いを感じました。ある程度は、しっかりと自分のものにしないと授業を実施できないと、不安も強く感じました。
レッスン1からレッスン3まで、いずれの場面でも子どもたちからの反応に対応できるのかが特に不安です。しかし何度もスクリプトを読み込み、先輩方の模擬授業を観させていただき、学んでいきたいと思います。
一人でも多くの子どもたちに届けたい
今後、学校や地域で話す機会をもしいただけたなら、一人でも「自分の居場所がない」「誰からも必要とされていない」と感じ苦しんでいる子どもや、その親、先生方に「いばしょはあるよ」と伝えたいです。自分を認めて、人に優しくなってもらえるきっかけになれたらと願います。
自分の考えを前面に出すことよりも、自分の話を聴いてあげたいと思ってもらえるきっかけになれたら嬉しいです。
Nanaさんの詩に込められた希望
授業を通じて、Nanaさんの詩「病がくれた勇気/カラー」を子どもたちが読むことで、どんな反応を返してくれるのかを楽しみにしています。人は一人ではなく支え合って生きていること。ほんの少しの「勇気という一歩」を踏み出すことであたたかな手を差し伸べてくれる人たちがいること。「一人でがんばらないで」「声に出して仲間を呼ぼう」――この詩を読み、一人でも支えになる友だちを持ってくれたらと思います。

地域を守る地域包括支援センター職員として
地域包括支援センターの職員としても、私たちの担当する地域の子どもたちや人々が折れない心で過ごせるように、少しでも役に立てるよう努力したいと思います。
今回の学ぶ機会をいただき、東大阪プロジェクト、川邉先生ご夫妻に心から感謝いたします。出会うことで人が動き出し、共に未来を変える――その一例になれたら嬉しいです。この後の登録を目指したいです。
まとめ
東大阪プロジェクトでは現在、5名の認定講師がコアメンバーとして在籍しています。今後の安定的な開催のためにも、16名の認定講師養成が必要だと考えています。本年度の「折れない心を育てる いのちの授業」の様子も追ってレポートいたします。
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